4月から新しい職場で働き出して『こんなはずじゃなかった』『同期がもう辞めた』なんて気持ちになり、すぐに辞めよう、、というモードに入っている人も少なくないかと思います。今日はそんな方に送るオトナなお話。
転職してすぐ問題発生。
以前、弊社にご相談いただいた40代の保育士様。
(弊社では看護師様だけではなく、保育士様からの転職相談も多いんです!)
3人のお子様がいらして、一番下のお子様が中学受験にも合格し、今後の学生生活も忙しくなりそうなので、仕事のペースを抑えて週2-3日、午前中から14時ぐらいまで勤務しながら家庭を中心にしていきたい、、というのが最初のご相談でした。(昨日の晩御飯何食べたかは思い出すのは難しいですが、求職者様のご状況などは何年経っても覚えてるもんですね。。)
そういった事情やご希望を考慮のうえ、求人をいくつかピックアップ。
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オープンしてまだ半年経たない小規模保育園へ面接へ行き、お人柄やご経験も評価され即内定。ご希望通りの働き方ができるということもあり、そのまま入職にいたりました。
しかし、入職して1週間も経たないうちにご本人から連絡があったのです。
『職場のことで相談があります。お話しにくい内容でもあるので、一度面談の時間を取っていただけますでしょうか?』と。
嫌な予感がよぎる。
ご連絡をいただいた時、
最初に思ったことは、マズイかも。ということです。
転職サポートさせていただいた求職者様には入職されてからもフォローの連絡は行なっているのですが、よくも悪くも、とりあえず頑張ります!という状態です。なので、電話であったり、メールでやり取りしていても、面談に至ることは最初の時期ほどほぼナイのです。
この連絡をいただいた時、すぐに面談の日時調整を行いまして、お会いさせていただくことになりました。
(関連記事/転職サイトを使う時に、面談をする派?しない派?)
相談の内容は結論から言うと、明るい内容ではなかったです。
ザクッと言うと、『職場で社長に対する批判がすごく、ここ1週間で半分以上が退職しました。自分の面接をしてくれた方も社長に対する批判を行い、周りの方も批判して付いていくような形で半分以上が辞めた。小規模の保育園でこれだけ辞めていくと運営がかなり困難になるはずです。とてもデリケートな内部事情になるので、これをお伝えしていいのかとも悩みましたが、ずっとサポートしてくれて、働き出した職場で実際に起こったことなのでお耳に入れたくて・・・』という感じだったかと記憶しています。
そんなことが起こったのか。
最初から心配をおかけする形になり、とても申し訳ない。そう思いました。
で、聞いたんです。その保育士様に。
『これからどうされるおつもりですか?』と。
すると、想像もしてなかった言葉が返ってきました。
片方の話しか聞いていないから。
『確かに大変な状況だなと思います。でも、私は辞めていった人の話しかまだ聞いていない。散々、社長のことを批判して何人も辞めていきました。でも、社長は大変な状況の中でも、調理や雑務もこなしながらスタッフにも気を配ったりしているし、自分にはまだそんな風には見えないんです。だから、3ヶ月は仕事を続けてみて、社長含めて残った人たちの話も聞き、仕事をしながら自分の目でしっかりと判断してから辞めたい。』
この言葉を聴いた時、『なんてオトナなんだ、、』と思いました。
他人に流されたり、噂レベルで判断することなく、自分の信念を持って判断を下す。(関連記事/噂に流される人と、噂を変えていける人の決定的な違いについて。)
これはできそうで、なかなかできないことだと思います。
さて、それからどうなったか。
実は、この話は今から5年前の話なんです。
その保育士様は、今もその保育園で勤務を続けておられます。
最初の3ヶ月は確かに大変なこともあったそうですが、辞めていった人がたくさんいたこともあってか、逆に園としての結束力が高まり、そこに同じような想いを持っている人が新しく加入されて、好循環に入ったそうです。まさに、雨降って地固まる、というやつですね。実際、同じようなことはいろんな会社・組織で発生していることかと思います。
今でもお子様の海外留学が決まった時、四国にゴルフ旅行に行く時、保育園で4年目、5年目を迎えるタイミングなどなど。節目で必ず連絡をいただきます。
仕事やプライベート、家庭がうまくいってるんだな、、と転職サポートをさせていただいて5年も経つのに、感じることができる稀有なケースです。
ご本人としてもキャリアの中でも、ここまで長く在籍した職場はありません。それぐらい働きがいもあって、居心地もよくなってきたのでしょう。
自らの信念をもって判断を下すという姿勢が、好循環を引き寄せた最大の要因だと思います。
4月は1年の中でも最も新入社員や中途入社が多い時期ですから、キツイことがあった時は今回のお話を参考にしていただければ幸いです。
(関連記事/早期退職する人、転職を繰り返す人はベクトルに問題あり?)
石の上にも3年とは言いませんが、3ヶ月は頑張ってみるのもいいかもしれませんね。(もちろんん理不尽なパワハラやセクハラなどには耐える必要もありませんが・・)
人間関係だけではなく、自分がやろうとしたその仕事についても少し理解できるぐらいまでは突っ込んで取り組んでも、あとになって後悔をすることなんて、まずナイと思います。
何かお困りのことあればいつでもご相談ください。
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラフォー。
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