さて、2017年11月の大阪マラソンも近づいてきました。エントリーをして当選したから走るという看護師さんもいれば、救護班として参加するという看護師さんもいるかと思います。そこで、せっかくフルマラソンを走るならアマチュアランナーの目標であるサブ4(4時間切)を達成したいな、と密かに企んでる看護師さん。知人友人をアッと驚かせるタイムを出してみたいと思う方は必読ですよ。

4時間切は、難しいのか?
今回、4時間切りのメニューをお伝えするわけですが、そもそもお前の記録はどうなんだ!?というツッコミがまずは飛んでくるかと思います。メニューをお話する張本人が4時間切ってなければ説得力もありませんので、当然かと思います。
正直に言うと、一回しかフルマラソンは走ったことがありません。走ったのは2016年11月23日の福知山マラソンです。
タイムは、3時間59分46秒。ギリギリです。(笑)
アップダウンがあり、勤労感謝の日に行われた当日は雨もぱらつき、かなり冷え込みました。レースコンディションとしては、決して楽ではなかったと、3時間台でフィニッシュをしたランナーがレース後に談話しているのを聞きました。
今年の大阪マラソンは11月26日ですので、当日は少し冷え込むかもしれませんね。
まさか、自分でも4時間切れるとは思ってませんでした。
フルマラソンにエントリーしてから5カ月。
準備はしていましたが、仕事もありますので、一日に1時間以上もランニングに費やすことも難しい状況でした。ましてや、長距離を走るのが嫌いでしたし、2度と走らないつもりで挑んだのです。(友人に誘われたので、思い出作りのつもりで参加を決めました)
とは言っても、
やっぱり一般女性には4時間切は絶対難しいんじゃないの?という心配はあるかと思います。
確かに、簡単ではないかと思います。
でも、4時間切のペースで走っていると、ビックリするぐらい自分よりも早い40代‐60代の女性が多いことに気付かされました。もっとビックリしたのは60代前後と思われるおじいちゃんおばあちゃんです!これは、仕事が忙しいとか、性別とか言い訳にできないな、とホントに思わされる光景でした。(おじいちゃんおばあちゃんは時間があるからといって、1日に2時間も3時間もトレーニングしてるとは思えないからです)
何が言いたいかというと、フルマラソンを走ったことがない素人ランナーでも、60歳前後のおじいちゃんおばあちゃんでも、サブ4が可能であるということは、忙しい看護師さんにもチャンス十分ということです。
さて、もう一回同じタイムを出してみろと、言われたら厳しいかもしれませんが、2度と出せないかもしれないぐらい上手くいった当日までの準備と、レース当日の過ごし方を今回はシェアできればと思います。
1日1時間のトレーニング。
初めてのマラソンでしたので、ネットや書籍(立ち読み)で少しだけ調べました。
そして、自分で大事そうだなと思ったことだけを実践することにしました。
以下の5点です。
①LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
②筋トレ・柔軟
③ラップ意識
④フォーム
⑤体重管理
①LSD
LSDとは、ロング・スロー・ディスタンス。
簡単に言うと、長い距離を、ゆっくり、無理なく、走れというトレーニングです。
フルマラソンという長丁場で必要な基礎的な体力を、このLSDで作るということです。
目安としては、60分-120分です。心拍数を上げ過ぎない程度に、無理なく走り続けれるペースで長い距離に慣れるイメージです。
個人的には、このLSDを中心にメニューを組んでいましたが、いつも60分以内に設定していました。(仕事の関係もありますが、実は60分のLSDでも、ヘトヘトになっていたからそれ以上やるのがイヤでした)
週に4-5回はこのLSDを行っていました。休日などで時間に余裕がある時や、体調が良いときは、90-120分にしていましたが、それでも月に2-3回といった感じです。
イメージ的には、日勤終わりにLSDを1時間弱+柔軟。夜勤明けや休日に、LSD90分+筋トレ。
※O脚がひどく、外側ばかりがすり減ったランニングシューズ。
②筋トレ・柔軟
フルマラソンでも筋力は必要となってきます。長時間、腕を振り続け(何時間も同じように振ってると大変なことになります)、上半身を立たせ続け、足を前に出し続ける。
ほとんどの人が、中盤や終盤以降、足を攣ったり、痛めたりすることになるかと思いますが、筋トレや柔軟は、そのリスクをヘッジさせます。
腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット。これを10回ずつを1セット×2or3。これを週に3回ぐらいでOKでしょう。マッチョにするための筋トレではなく、体力をつけるための筋トレという感じです。
10分弱でできるトレーニングですので、LSDの後や、21時のドラマが終わって、22時からのドラマが始まるまでのタイミングにやるとか、工夫すればスキマ時間でも十分できます。
③ラップ
フルマラソンを4時間切で走るということは、
14400秒÷42.195km=341秒=5分41秒。
すなわち1kmを5分40秒のペースで、42回走り続けないといけないということになります。
少なくとも、このペースでLSDができる状態には持っていかないと勝負になりません。準備を開始し始めたときは、1kmを6-7分前後で走るという感じに設定して、慣れてきたら徐々に上げていく。最終的には、1km/5分10‐20秒ぐらいで、90分のLSDができる、という状態を本番1ヶ月前ぐらいに持っていけるといいですね。
とにかく、
5分30‐40秒/1kmのペースをどこまで意識できるかです。
レース当日も、腕時計で通過ポイントごとに手元の時計で計算しましょう。
今のペースが遅いのか、余裕なのか、把握しながら走ることが重要です。
④フォーム
これは、オリンピックや箱根駅伝に出ているような選手と、アマチュアランナーを比べてみると、一目瞭然ですが、トップ選手はフォームにほとんど無駄がありません。
逆に、アマチュアランナーほどフォームに無駄が多いのです。腕の振り方、上半身の角度、足の出し方、着地の仕方、ナドナド。
徹底的に自分のフォームの無駄を分析して、上級ランナーが提唱しているフォームを意識することです。真似なんかできないよ、と言われそうですが、いかに自分の走り方が不効率な走り方をしているかに気付くことが大事です。
例えば、腕は後ろに振る。上半身は猫背にならず起こす、上に飛ぶのではなく前に足を伸ばす。着地をソフトにする。定期的に深呼吸をして、二酸化炭素を吐き出す。今までとは違った走り方をすることで、
最初はしんどいですが、4時間切るためのフォームを意識したLSDが、なんといっても大事です。※フォームについては、書籍やDVD、ユーチューブなどもたくさんあると思います。
⑤体重管理
無理な減量までするつもりはありませんが、
自分のベスト体重を把握しているのであれば、そこまでは落としておいたほうがいいでしょう。とにかく4時間の長丁場です。無駄な荷物は降ろしておきましょう。必要最低限の体脂肪を残し、レース中の水分補給と栄養補給で4時間を乗り切りましょう。
また体重管理と同じく、体調管理も極めて重要です。
ある時、膝の慢性的な痛みが生じた際、お世話になっている鍼灸整骨院の先生にラインで相談したところ、坂道のトレーニングをやっているなら、一時的にでも中断したほうがいいと、アドバイスを受け、痛みがひきました。このアドバイスがなかったら、膝に過度な負担を抱え過ぎ、当日までしっかりと練習を積むことができなかったと思います。
レース当日の準備と、心得。
iPodにお気入りに曲を、120分ぐらい詰め込みましょう。曲が2周したら、ゴールです。
また、発走前は番号順に整列させられますが、レース直前のトイレは混雑します。レース中にもトイレがあれば、駆け込むことができるのですが、
トイレ休憩において一般女子は一般男子に比べて圧倒的に不利です。できるだけ、レース前にはトイレに行っておきましょう。
さて、いよいよレースが始まります。
準備体操を入念に行い、シューズの靴紐を解けないようにしっかりと結び、号砲を待ちます。
スタートした瞬間は、どのレースでも参加者がスタート地点に多く、非常に混雑します。また、ネットタイムとグロスタイムと分かれてますので、
ここでは絶対に焦って前にツッコまないことです。集団がばらけ始めても、しっかりとペースを意識することです。
最初はとにかく体力もありますので、いけるうちにタイムを稼ぎたいと、テンションが上がってしまいがちですが、必ず後半に失速してしまいます。とにかく、前半は無理をしないこと。ペースを上げないこと。LSDを意識して、無理なく、ペースを確実に守り、体力を温存することです。
という、私自身も、当日はテンションが上がってしまいペースを上げてしまいそうになったのです。(笑)
しかし、ここで事前のプランには想定していなかったイレギュラーの作戦を実行したのです。これこそが、最大のポイントだったかもしれません。
それが、ペースメーカーの存在です。
ペースメーカーを見つける。
フォームを意識して、LSDをしっかりと積んでおくと、不思議なことが起こります。
自分と同じようにしっかりと準備をしてきた他のランナーと、準備不足のランナーの見分けがつくのです。
要はサブ4を完全に狙っているランナーと、そうでないランナー。
レースが始まるとサブ4を狙っているランナーを素早く見つけ、その後ろをしっかりとフォローし、タイムと体力を確認しましょう。
これができると、メチャクチャ楽になります。オリンピックや世界陸上でもペースメーカーの利用は行われているぐらいですから、間違いないでしょう!
うまくイケメン(美女)のペースメーカーを見つけ、楽しい音楽を聴きながら、心地よく走ることができると、一気に目標へ近づくことができると思いますよ。
水分補給と、栄養補給。
各ポイントで水分補給と、栄養補給ができますが、しっかりと行うとよいですよ。
特に水分補給に関しては水よりも、スポーツドリンクの方がいいです。また、栄養補給に関しては、バナナがいいでしょう。※沿道の方はボランティアですので、いろんな種類のドリンクや食べ物で応援してくれてますが、中にはセンベイとかカワキモノで応援してくれる方もいます。(笑)
補給ポイントに寄ると、一旦ペースダウンしてしまいますので、心地よく走っている時ほど、面倒くさいなと思いますが、ココロを鬼にして補給しましょう。これが、必ず効いてきます。怠ってしまうと、脱水症状や熱中症、筋肉疲労を早く引き起こしてしまいます。
まとめ。
とにかくフォームを意識して、LSDを行うこと。一日60分程度でOKです。
時間の余裕がある時には、90‐120分行い、ラップを意識すること。また筋トレと柔軟はやりましょう。
当日は、4時間という未知の世界ですが、こまめに水分補給や栄養補給を行って、未知の世界に対抗しましょう。(普段のLSDでは、水分補給や栄養補給まではしないと思いますので、当日はしっかりと)
ペースメーカーを見つけて、前半後半でタイム差が出ないようペースを守ること。
あとは、iPodの入ってる曲を楽しみ、沿道の方の応援をしっかりと感じてくださいね。
ホントに沿道の方の応援は力になります。特にキツくなってくる35キロ付近。
沿道の方の応援を噛みしめながら、感動のフィニッシュができることを祈っております。
フルマラソンを完走した方は、タイムに関係なくゴール直後に号泣する方は少なくありません。
それほど、人生観が変わるものなのかもしれません。だからこそ、こんなにフルマラソンを走る方が老若男女に多いのかもしれません。ぜひ、感動するゴールを体感してほしいと思います。
仕事が忙しい看護師さんでも、フルマラソンを完走することはもちろん、4時間以内に走ることは十分可能です。
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≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラサー。