比較すること自体、愚問かもしれません。ただ、「安定しているから」「資格があるから」「仕事に困らないから」という理由で看護師になり、ドロップアウトしている方があまりにも多いので、そうなってしまう前にほんの少しだけお話を。今回は、看護に進もうかどうか進路に迷っている学生向けに書くことにします。
よくある悩みと進路。
転職を希望する看護師様との面談の1シーン。
『そもそも、なぜ看護師になろうと思ったのですか?』と聞くと
『将来、何をしたいのか?それが全然わからなかった。でも、看護師なら資格も取れるし、安定もしてるし、仕事もたくさんあるから』
(関連記事/資格を活かして働きたい、、と言うけれど。)
という理由で、モヤモヤを抱えながら看護学生になり、卒業後に看護師として就職をしている人がたくさんいるんだな。。と、この仕事をしている肌感覚としてずっとあります。
最終的には、自分自身が看護師になるという決断をしたわけですが、
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・親から勧められて・・・
・友人が看護学校に行くと言っていたので・・・
・テレビで見たので・・・
・他にやりたいことがなくて・・・
・保育士と迷ったが、年収の差がありそうで・・・
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周りから煽られて、まるで仕方なく看護師になった、看護師以外に選択肢がなかった、というような消去法のような意思決定をしている人が多い印象です。
このように、
消去法的思考で、「安定しているから」「資格が取れるから」「仕事に困らないから」という理由で看護師になり、早期でドロップアウトしてしまう人は残念ながら多いです。
そして、転職相談で「今後、どうしたいですか?」と聞くと、答えもだいたい決まっているんです。
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・夜勤がないところ
・土日祝休みなところ
・収入が下がらないところ(400-500万円以上)
・福利厚生がしっかりしているところ
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看護師の求人に詳しい人間ならわかると思いますが、そんな求人まずないよ?って話ですよね。
一部で例外はあると思いますよ。
すごく儲かっている訪問看護ステーションの管理職とか、病院の部長クラスとかになれば、別です。
でも、20代で経験もそこまでない看護師さんだと、上記の希望を全て満たす求人を見つけて、そこから内定をもらおうとすると、至難の業だと思います。
でも、
世の中的にはけっこうあるんです。すべて満たす求人が。
一般企業なら求人も多数。
それが、
東証1部やマザーズなどに上場しているような大企業です。
(関連記事/看護師なんですが、一般企業へ転職できますか?)
国家資格というものは手に入らないかもしれませんが、
「仕事に困らない」「安定している」という点では看護師になるよりも、大きなメリットがあると思います。
よく言われることとしては、、『昔は有名な大学に入って、大手の企業に就職すれば一生安泰だった。でも、もうそんな時代じゃない。大手企業でもどんどん潰れていく時代だし、安定しているかどうかなんてわからない。手に職をつけないと。。』
はい、耳にタコができるほど聞きました。もはや、ミニにタコができるぐらい聞いたかもしれません。実際、その通りかもしれません。
でも、
そんなに看護師になりたいわけでもないのに、高い学費を払って看護学生になり、つらい実習を乗り越え、プレッシャーのかかる国家試験も突破し、もっとつらい現場での仕事に従事し、日勤と夜勤を繰り返し、理不尽な先輩との人間関係にも悩みまくる。(学費を払っているのは大抵は両親でしょうから、親としてもツラいかもしれません)
そういった厳しい環境で、自分のキャリアや、自分らしさ、自分のモチベーション、自分の体調、自分のメンタル、そういったことをすべて安定させることの方が、難しくないですか?
決して、簡単ではないと思います。
上場しているような大企業が、100%大丈夫で、安泰だとは言いませんが、大してやりたくもないのに看護師を続けている人のメンタルや体力よりは頑丈で安定してますよ?そんな簡単には倒産もしませんし。
安定の定義を考えよう。
ユニクロとか、トヨタとか、ソフトバンクみたいな日本でもトップクラスの企業に入社することは、それこそ非常に難易度が高いですが、一般的に有名な企業でなくても、とんでもない優良企業がまだまだ日本にはあります。
ぜひ、迷っているのではあれば、自分の可能性を看護師に限定するのではなく、ゼロベースで進路を考えてみて欲しいと思います。可能性は多方面に広がっています。※夜勤したくない、土日祝休みがいい、福利厚生のことを重視したいなら尚更です。
もし、自分の道は看護なんだと、強い意志を持っている方は、自分を信じてそのまま突き進んで欲しいと思います。一心不乱に。
「安定」という言葉の定義を自分自身の人生の中で、しっかりと定義し、一歩踏み出していただければ幸いです。
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラフォー。
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