日頃、様々な職種の求職者様とお話をさせていただく機会がございますが、改めて実感するのは看護師さんの離婚の多さです。経済的にも自立をしているので、パートナーに依存していないからだ、という見解が一般的かと思いますが、離婚をしそうだから慌てて看護師の資格を取得するというパターンもございます。そんな方に知っておいて欲しい制度が・・・

母子家庭は就業に不利?
さて、
それだけ離婚が多いということは、母子家庭の状況にある求職者様も多く、そういった方は就業においてやはり不安を持たれています。
仕事と家庭を両立できるか。しっかりと収入を確保しないといけない反面、家庭の部分に融通が効かなくなってくるのではないかという心配です。また、制約や条件が多いと、採用面接において不利になるのではないかという懸念もされます。
たしかに、お子さんが小さかったり、周りにサポートを頼めそうな親族や友人がいなかったら、正社員で勤務しながら家庭と両立していくというのは、まだまだ厳しい職場も実際には多いのかもしれません。
ただ、事業主によっては正社員までは考えてないけども、フルパートでは欲しいとか、家庭状況を考慮して柔軟な勤務制度があるので正社員で頑張って欲しいなど、案外色々なパターンがあります。
特定就業困難者のための制度
そのような事業主であれば、母子家庭の求職者を、むしろ積極的に採用したいという制度があります。
母子家庭の方が就業において不利にならないように、国が事業主に助成金を出しているのです。
出典:厚生労働省HP
ザックリと言うと、国が認めた就業困難者を採用した場合に、事業主の規模や、勤務する時間などに応じて助成金を出しますよ、というものです。
ハローワークや、この制度を利用できるよう申請済みの職業紹介事業者などを経由した採用に限るという条件付きですが、仮に中小企業事業主が有料職業紹介事業者を使って、想定年収312万円(8時間×1500円×5日×52週=312万円)の母子家庭の看護師さんを採用したとします。
312万円×20%=624000円(一般的な紹介手数料)とします。
この場合は、60万円が支給額となり年2回に分けて事業主に助成金として振り込まれます。
つまり、
上記の紹介手数料624000円が、助成金60万円でほぼ相殺されるわけです。
ほとんどコストをかけずに、事業所にマッチするであろう人材を、適切なタイミングで、第三者から紹介してもらい、受け入れることができるわけですから、メリットは大きいですよね。
さて、ここまでは事業主にとってのメリットです。「私がもらえるお金じゃないのかよー」と残念に思われた方も多いかもしれません。しかし、裏を返せば、しっかりと求職者にもメリットがあります。
ブラック企業で働きたくないでしょ?
そのメリットですが、この助成金を事業主が受給するためには、職場の離職率や、残業代や休日手当をキチンと支払っているかなど、多くの条件がありますので、
いわゆるブラック企業はこの制度を使えないのです。
すなわち、
この制度を利用して、就業する場所は比較的、働きやすい職場である可能性が高くなると考えることもできます。
ですから、母子家庭で転職や就職をしたいという方は、自分に合った案件はないのではないか?という心配はあまりせずに、積極的に、紹介会社やハローワークを利用してもらうのも1つの有力な選択肢となります。
この制度を知らない人も多い。
それに加えて、注意しないといけないことがあります。それは紹介会社の中には、この特定求職者雇用開発助成金の制度を知らない者も実は多かったり、知ってるだけで有効活用できない会社も多いのです。
また、採用サイドでもこういった制度を把握していないところもございます。(この制度をコチラから事業主にお伝えして、そんな制度があるなら、内定を出しますと言われるケースも実際にあります)
双方が制度をしっかりと知っていれば、話が進むのに、紹介手数料だけがネックとなって縁談が進まないなんてことは、求職者にとっても、事業主にとっても不利益となりますから、求人だけではなく、こういった助成金制度に関しても精通している紹介会社・転職サイトの利用をお勧めいたします。(関連記事/信頼できるキャリアアドバイザーは、あなたの隣にいますか?)
SHERPAでは、もちろん母子家庭の方の就職・転職も全力でサポートさせていただきます。お気軽にご相談ください。
大阪・兵庫・京都で20代看護師の就職・転職・アルバイトならSHERPAにお任せください。
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラサー。
お仕事のことでお悩みの看護師さん、
まずSHERPA(シェルパ)にご相談ください!
お問い合わせ