全国にあるクリニックとコンビニの数について、驚かれた看護師さんも多かったかもしれません。そこから、そのお話の続きとして、なぜ希望通りのクリニックの求人が、それだけ少ないかをメインにシェアできればと思います。

確率の問題。
これは、「確率」と「クリニックの経営方法」で、ある程度納得のいく説明ができます。
(関連記事/えー意外⁉日本全国にある「クリニック」と「コンビニ」の数がなかなか面白いことに。)
まず、100927件を単純に47都道府県で割ってみます。
(実際には都市圏と地方ではバラツキがありますが、話を単純にします)
100927➗47=2147件
仮に、大阪府に住んでいる看護師さんですと、2147件のクリニックを検討できるわけですが、クリニックを検討される看護師さんはほぼ間違いなく、家から近い、アクセスがよい、というのを条件にあげられますので、大阪府の案件を全部入れちゃうとあまりにも広範囲になります。
よって、通勤がしやすい現実的な範囲に絞るため、広い大阪府を10で区切ってみます。
2147➗10=214件(これが通勤できる範囲のクリニックのおおよその数)※実際の看護師さんの通勤ニーズを考慮すると、大阪府を10で割ると、まだまだ大雑把ですので、50で割ってもいいぐらいです。
さらに、クリニックの場合は、病院と違い、特定の診療科目に限定されています。内科、整形外科、透析、婦人科、産婦人科、小児科、眼科、心療内科、美容外科、皮膚科ナドナド。
よって、応募者のスキルや経験が、クリニックの診療科目と合致しないと、採用には至らないことが多いので、214件をさらに、10で割ってみます。
214➗10=21件
さあ、一気に減りましたが、実は最大の壁はここからになります。
クリニックの経営に関する壁です。
クリニックの経営とは
ご存知のように、
ほとんどのクリニックは、比較的小さな規模で運営されています。
先生が、1人-2人いて、看護師さんが午前と、午後に1人ずつとか、2人ずつとか。またそこに受付や助手が1人-2人といった具合に、最小人数でまわしていることがほとんどです。
クリニックの先生は、経営者でもありますので、人件費も当然抑えたいと考えます。
そうなった場合、
給与の高い看護師さんを正社員で1人-2人雇うよりも、扶養範囲内の非常勤の看護師さんを3人-4人雇って、うまくシフトを回していったほうが、効率的になるのです。
クリニックによくあるパターンとしては、家庭を持たれているご近所のママさんナースが勤務されていることがあり、お子さんが学校に行ってる間の午前は働けるけど、午後はしんどい、というものです。よって、午後診は人手に困っているクリニックも比較的多く、午後だけ週に何コマか入って欲しい、という求人は多いです。
つまり、現実的にはリアルタイムで人材不足になっていて、コストも度外視で正社員でいいからすぐに看護師を採用したい、と検討しているクリニックは上の21件のうち、10%もないかと思われます。
21➗10=2件
この2件に面接に行き、両想いになれる確率まで計算すると・・・。なかなかクリニックで、希望通りの就職や転職を叶えるのが実際には厳しい、というのはこういう事情があるからなのです。
どうやって、クリニック求人を見つけるか?
ただ、ノーチャンスということではございません。
新規オープン。常勤スタッフが転居する。常勤スタッフが妊娠したから3ヶ月後に辞める、ナドナド。
SHERPAでは、こういった情報も日々、看護師さんだけでなく、
勤務医の先生、税理士さん、社会保険労務士さんから情報収集しております。(厳密にいうと、依頼があったり、教えてくれることが多いですが)
他の求人サイトをチェックしながら、虎視眈々とクリニック求人を探している方に対して、具体的な対応策として共通して言えることは、オッ!と思うような求人ほど、同じように反応している転職希望者も多く、あなたが迷っている間に募集は締め切りになっていることも少なくありません。こういった場合は、すぐに問い合わせをしてみるのがベターです。
また、
もっと重要なのが、貴重な案件の情報が欲しいとお考えなら、担当のアドバイザーとの信頼関係を構築し、密な連絡を取っておくことをお勧めします。(大手・中小企業問わず、キャリアアドバイザーも人間です。とっておきの求人が入った場合、信頼関係が構築できている求職者と、約束を守れないようないい加減な求職者。どちらに先に電話をしたいと思うでしょうか)
そもそも、求人サイトで条件検索して、ちょうどいいのが見つかって、応募してみたら、そのまますぐに決まる。なんてことは、彼氏や彼女を探し始めた途端に、理想の人が見つかって、そのまますぐに付き合っちゃうなんてことと、同じことかもしれません。
こんなこと、普通に考えたら、難しいですよね?
理想の職場を見つけるためには、コツコツと。
そのサポートは全力でさせていただきますので、一度お問い合わせフォームをご確認ください。
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≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラサー。