最近、多いですよね。履歴書不要っていう求人。これを見てラッキー！と思う人もいれば、ちょっと怖いな！と思う人もいれば、それぞれだと思います。実際、採用サイドから見るとどういった理由や思惑があって履歴書は不要としているのか。今回はそんなお話です。
応募のハードルを下げる狙い。
最も理由や背景として、大きいのはコレですね。
実際に、面接となれば履歴書や職務経歴書など提出書類がたくさんあって、準備や作成をするのは正直言って面倒くさいと思います。特に転職なんてのは、毎年毎年するようなものでもないですから、（人によってはもっと頻繁に転職している方もいますが・・・）慣れない作業はどうしても億劫になりがち。
これが一般企業などの転職であれば、履歴書や職務経歴書は定期的に作成して、自分自身のキャリアの棚卸しを〜とか言われるのでもっとフットワークが軽い方も多いのですが、看護師さん含め医療従事者の場合は自分のキャリアの棚卸しや市場価値確認のために職務経歴書の定期的なアップデートは行わないと思います。
なので、せっかく気になる求人を見つけたとしても、履歴書提出必須などと書かれていたら、『あー、メンドくさいな』となって脱落するのを防ぐために履歴書は不要と書かれているケースもあります。
もちろん、こ
の履歴書不要と記載することで、採用サイドにもデメリットがあります。
それは、
やっぱり履歴書1つ作成するのも億劫になったり、自分が何者であるかも情報共有しようとしない、求職者が応募してくる可能性があるということ。これは実際に履歴書不要というフローで選考をしたことがある、企業さんに聞いたことでもありますが、
やっぱり会ってみたらイイ加減な方は多いそうです。
面接の数は多くなれど、採用したいと思う人は実際には少ない。本末転倒ですよね。（関連記事/ちょっと怖い！？直接応募で就職お祝い金ウン十万円支給の求人。）
そして、
仕事を探している側にもデメリットがあります。
それは、
本末転倒な選考をしてしまうぐらい応募が少なくなっていて、とにかく応募数をあげないといけないぐらい人が来ない。人が来て内定を出しても結局辞退されてしまう。内定受諾しても早期退職してしまう。職場環境が何かしら、不安定な状況にあるのかもしれません。
そういったリスクがやや高めに見ておいたほうがいいのかもしれません。
（関連記事/面接中に即内定が出るような急展開の場合は、そこには何かあるかも。要注意！）
履歴書を重要視しない。
こちらは、特に一般企業（IT系とか）に多いですが、そもそも履歴書に書かれていることをあまり重視せず、その人と実際に会った時に印象だったり、コミュニケーションをもとに評価をしていくというところも出てきています。
（関連記事/イマドキ？圧迫面接してくる会社に思うこと。）
履歴書以外にどういったところを見るかと言えば、たとえばSNS。
怖いと思うかもしれませんが、応募者のフルネームなどからFacebook、twitter、Instagram、LinkedinなどのSNSを一通りチェックして、プライベートでどんな行動をしているのか、どんな発信をしているのか、そこからカルチャーフィットしているか確認をしたり、信用できる人物かどうか測るということもございます。
まあ、仕事を探している方も、自分が応募しようとしている企業のHPを見たり、その企業が運用しているInstagramとかはチェックして、雰囲気を確認しますよね？要は、それと同じようなことを企業側もやっているわけです。
とはいえ、まだまだ病院だったり、介護施設だったり、クリニックなどの医療福祉施設の場合は、SNSを逐一チェックするようというよりは、履歴書と資格の確認で終わることが多いですけどもね。
履歴書を持ってこない応募者はどう？
採用担当者や、経営者の横のつながりで話は聞くことが多いのですが、履歴書不要で採用がうまくいったケースというのは実際にはかなり絞られるようです。
例えばですが、
縁故採用ならうまくいく可能性は少し上がるかもしれません。（関連記事/コネ入社のメリット・デメリット。）
Aさんが勤務している職場に、Aさんの友人であるBさんが転職を検討しているとしましょう。たまたま、採用担当者に友人が応募したいと言ってるんですがどうしたらいいですか？と相談した際、その採用担当者がフランクな方なら、『履歴書は要らないので、一回見学とか来てもらったら？』と言ってくれるかもしれません。
でも、縁故でもなんでもないのに、履歴書不要ということで入り口をかなり広く設けているところは、ちょっと怖いですね。それは、どちらの立場からも言えます。
採用サイドからすると、どんな人が来るかわからない。そもそも、人材紹介会社などが仲介すれば。そもそも資格を持っているかどうか、応募要件を満たしているかどうかは確認をしっかりとできるのですが、直接応募の場合は、ホントにびっくりするぐらい、応募要件をそもそも満たしてない人からの応募が多いのです。
え？そもそも資格持ってませんやん！とか。
え？そもそもこの時間帯働けないって厳しいですよ、、とか。
条件だけ見て、仕事内容もほとんど理解していない人からの、応募っても多いんですよね。
逆に仕事を探している立場の人からしても、履歴書不要はちょっと何かあるかも？と思った方がいいかもしれませんね。特に、一般企業ではなくて、医療福祉の求人の場合は。もちろん、履歴書不要としているから、イコール即ブラックな職場ということではありませんが、直接応募されるなら、職場環境等については確認をすることをオススメいたします。
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラフォー。
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