ダルビッシュ有、中田翔、大谷翔平、清宮幸太郎など次々にドラフト1位指名で獲得し、リーグ優勝をするなど強運を発揮してきた日本ハムファイターズ。ほんの数年前までパ・リーグの弱小球団だった球団の躍進には、ドラフト指名における信念と、選手育成システム、また観客動員におけるマーケティングがあった。これって、看護の現場に活かせない?
魅力的な育成と、移籍の容認。
最も、衝撃だったのが2012年のドラフト。
その年、注目の的になっていたのは、甲子園には出場していなかったものの、当時高校球界No.1ピッチャーの呼び声も高かった最速160キロを投げる花巻東の大谷翔平選手。
当時、日本のプロ野球へは進まずに高校卒業後は、メジャーリーグへの挑戦を明言。
また、それだけではなく、バッターもするという、2刀流も宣言していたのだ。
ドラフト指名する各球団からすると、相当困ったでしょう。
交渉権を得ても、無駄になる可能性が高い。そんなリスクを背負うぐらいなら、他で有望な選手を指名し、交渉権を得たほうがマシだと。
ましてや、2刀流を宣言しているので、球団の育成方針でどちらかに専念してもらうという問題もあり、世間的にもどっちに専念すべきかという議論が頻繁に行われていた。(ちなみに、ダルビッシュ有選手は、投手にすべきとインタビューで答えています)
何しろ、長い日本のプロ野球史上、2刀流で成功した選手なんていなかったのだから。(メジャーリーグでは、あのベーブルースがいますが)
はっきり言って、ちょっとややこしい選手。
これが当時、球界が持つ大谷翔平選手の印象だったのではないでしょうか。(笑)
しかし、日本ハムファイターズは、「その年、最も力のある選手を1位指名する」という信念のもと、リスクを覚悟で大谷翔平選手を、12球団の中で唯一、指名。強行指名したのです。
交渉は4度にわたって、行われたそうで、そこでの話は多岐にわたったと言われています。
・直接メジャーへ行くことのリスク。
・日本ハムの育成システム。
・日本で活躍後のメジャー移籍サポート。ナドナド
一緒に、大谷翔平選手の夢を叶えようとする球団の真摯な姿勢に心が変わったのか、大谷翔平選手は日本ハムファイターズに入団し、その後はご存知の通り、2刀流で大活躍することになるのです。
秀逸なマーケティング。
また、数年前から広報担当者が変わったのか、それまでとは打って変わってイベントであったり、チラシの内容などが大きく変わっているのが、日本ハムファイターズの特徴です。※昔は人気のセ・リーグ、実力のパ・リーグなんて言われてましたが、今はパ・リーグの各球団の集客力がグンと上がっており、人気・実力ともにパ・リーグ!なんて声もチラホラ。
例えば、2017年6月にアナウンスされた真夏のイベントは、彼女が看護師だという男性職員が考案。
『白衣の天使サマー』と銘打って、看護師さんを5日間の試合で1000名無料招待したのです。
現在では、もともと野球をスタジアムで観戦したことがないような20代~30代の一般女性の取り込みなどにも各球団は力を入れてますよね。
最近は特に、セ・リーグでは広島カープのカープ女子なんかが盛り上がっているみたい。
さて、
日本ハムファイターズがドラフトで持つ選手獲得のための信念や、今まで野球を観たことがない層を取り込むファン作りのためのマーケティング。
これって、医療機関でも今後ますます問われる課題になってくるのではないかと感じています。
共感できるポイント作り。
看護師さんのキャリア相談に携わっていると、どうしても最初は給与や条件面のところに目が行きがち。
(関連記事/転職するなら今より条件のいい会社。「いい会社」って何だろう?)
でも、じっくりと話を聞いてみると、実はそういった数字の部分はあまり大したことではなかった、と改めてご本人が感じるパターンがホントに多いです。
実際に、面接に行ってみて、看護部長さんの話を聞いてみたり、院長先生の話を聞いてみたり、職場の先輩の話を聞いてみたり。
転職と一言で言えども、全く新しい職場で、やることも、話す人も、上司も先輩も、同僚も、全部イチから築いていかないといけないってなると、慣れるまでホントに心身ともに疲れるものです。
自分が困った時、どんなサポート体制、フォロー体制があるのかどうか、気になりませんか?
そういったことに、
事前に言及してくれる上司がいれば、少し安心しませんか?
その職場で過去にあったストーリーを聴くことで、文化や価値観がわかるのです。そこで、多くの方が、共感し、自分もここで働いてみたい、そう感じてもらうことが多いです。
看護師さんといっても、いろんなバックボーンがありますし、状況もそれぞれ。
ブランクがあって不安だらけの人もいる。
新婚で、長期休暇のことや、夜勤のこと、妊活のことが気になる人もいる。(
関連記事/妊娠前も、妊娠中も。看護師が気を付けたほうがいい、お水のお話。)
看護師以外の仕事をやっていきたいと考え、プライベートの時間をいかに確保できるかを考える方もいる。
そういった求職者に対して、採用側がどのようなリアクションをし、ともに共存できるビジョンを示せるか。
そういった採用になれば、ますますいい関係が築けるのではないかなと、多くの採用の現場を見てきて、また同時に失敗例も見てきて、感じる今日この頃です。
オシャレなサイトを運用している病院もあれば、まだまだ残念なホームページの病院もある中で、ひょっとしたら自分の病院で勤務してくれるかもしれないといった潜在的な看護師さん、看護学生さんに対して、面白い、共感できるコンテンツを発信できるかどうか、この辺りも少しずつ変わってくると思います。
(関連記事/出産や育児は当たり前のこと。みんなで助け合って、不安なく長く働ける職場作りを!)
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条件面のみのマッチングではなく、思わずシェアしたくなるようなストーリーや、共感できる職場のお話、求職者様と求人者様との双方の中長期的なビジョンを考慮し、キャリアのサポートをさせていただいております。(関連記事/またこんな転職がしたい。新婚看護師さんにそう言わせた転職とは?)
お悩みのことがございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。
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≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラサー。
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