日頃、転職の相談に乗らせていただいてますと、「いい求人があれば転職したいです」という言葉は、ポンポン出てきます。でもね、こう言う人に限って、実はいい求人には転職したケースって、ほぼ100%ありません。今回は、いい求人があれば転職したいと思っている人に向けてのお話。
いい求人ってなに?
いい求人てなんでしょうか?
--------
9時〜17時のピタリで終われる仕事?
夜勤がないのに、夜勤やっているのと同じぐらい給与が出るところ?
ボーナスが4ヶ月以上出るところ?
福利厚生が抜群のところ?
家から10分前後で通勤できるアクセス抜群のところ?
人間関係が良くて、お局がいないところ?
産休育休がしっかりと取れるところ?
有給休暇も取れて、長期連休もOKなところ?
勉強会などはあるが全部勤務時間内のところ?
負担にはならないが、しっかりと勉強できるところ?
家庭やプライベートの時間をしっかりと確保できるところ?
--------
人それぞれですので、ご自身にとって大事なこと、それほど重要ではないことなどあるかと思いますが、いずれにせよ、
上記の項目すべてを満たすような求人というのは、実際にはお目にかかれることは現実的には難しいと思います。
(関連記事/気になる求人があった場合は、見学のみって可能?その際、履歴書って必要?)
それは、経済学でもしっかりと説明がつきます。
需要と供給。
仮に、上記の項目を全て満たすような「いい求人」と思えるような職場があったとしましょう。
こういった職場を辞めたい!と思う人がいるでしょうか?
なかなかこういった職場では人が辞めませんよね。
また、仮に100点の求人があったとしましょう。
でも、
こういった100点の求人の人事担当者は、基本的には100点の求職者に応募してもらわないと採用を出したがりません。
これを
需要と供給の均衡点と言います。
転職を成功させる人は、ご自身のプロとしての力量を客観的に捉えているので、転職市場における経済的力学もすぐにイメージができるのです。
(関連記事/野球選手の移籍からわかる求人の本質について。)
逆に、
現状に不満を抱えながらも、いい求人があれば転職したい考える人は、いつまでもベクトルを外部に向けて自らの供給点を上に引き上げようとしない、また需要と供給の均衡点までギャップがあることを理解していないというパターンの方が多いです。
サーフィンでも同じではないでしょうか?いい波がきたら乗りたい、なんて砂場で波を見学しているような人には、絶対にいい波は来ないですよね。いい波にはみんな乗りたいと思うし、一人しか乗れません。いい波に乗りたいと思う人ほど、パドリングをして沖に出て待っていますし、そこまでいい波ではなくても、上手い人が自由に乗りこなしている波は、ハタから見てもいい波に映るんです。きっと。
結婚相談所などでも、いい人がいれば結婚したい!という人ほど、自分のことは棚に上げて品定めだけはしっかり行い、あまり自分の市場価値を高める行動はしていない、という人が多いと聞きますので、転職市場も婚活市場も、同じような力学が働いているのでしょう。(
関連記事/結婚相談所のプロに聞く、イマドキの婚活事情とは?)
いい求人を探すのではなく、徐々にフィット、が正解。
もちろん、ご本人のご希望や絶対に譲れない条件面などもあるでしょう。
できる限りのご希望などに沿った求人・職場・働き方の提案ができればと思ってサポートをSHERPAでは行なっています。
でも、
最初から100点の求人を探すのではなく、自分もそこにフィットさせていく姿勢が必要です。
(関連記事/新婚さんには求人がない!?理想の職場の見つけ方、伝授します。)
だって、人間関係が大事って皆さん仰いますが、実際に勤務が始まってみないと人間関係が自分にとっていいかどうかなんて誰にもわからないでしょ?
(関連記事/忙しい現場って、だいたい人間関係って良くないの?)
Aさんだったら、うまくいくかもしれないし、Bさんだったら、最悪になるかもしれない。
半分は自分の責任、としっかり割り切って、また郷に入れば郷に従えというのも半分持ちながら飛び込むことです。そういった姿勢や考え方の人ほど、転職したあとでも新しい環境で周りの人のサポートを受けて、スムーズに慣れていってることが多いのは明確です。
今の環境を捨ててでも、新しい環境に飛び込むわけですからね。リスクがあるんです。
転職する人もドキドキしていますが、新しい人が入ってくるとなれば、今働いている人もけっこうドキドキしますからね(笑)
採用する方もリスクですよ。
お互い様って気持ちを持ちながら、積極的な気持ちを持ちながら仕事をしていく中で、給与が徐々に上がってくるとか、連休も取りやすくなってきたり、残業もなく帰りやすい空気になってきたり、支え合いができる仲間ができたり、持ちつ持たれつの関係になってきて、気付けば自分の求めている働き方にフィットしている、というのが最も自然なんだと思います。
思考が現実化するとは、よく言ったもので、思考回路一つでその人のキャリアが大きく変わります。
ご自身のキャリアに悩んだ時は、お気軽にSHERPAまでご相談くださいませ。
(関連記事/やりたいことがわからない、という看護師様へ。)
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラサー。
お仕事のことでお悩みの看護師さん、
まずSHERPA(シェルパ)にご相談ください!
お問い合わせ