書類選考通過率5%。京都のN社に自己応募して不採用だった方が、弊社にご相談いただき1本の電話から大逆転の内定!医療福祉業界ではなく、一般企業の転職のお話ですが、良い話なので共有しますね。
京都市に本社を置くN社へ。
知人のUさん。アラサーの女性で、京都市内のIT系企業で勤務。契約社員として勤務しており、正社員希望で転職活動を開始していたそうです。
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で、弊社にご相談いただいたタイミングの際に
『京都のN社を受けてみたら?』と提案。
Uさん
『実は、自分でもずっと気になっている会社だったので、応募してみたんです。先日、書類を送って結果待ちなんです・・・ただ2週間以上経つんですが何も連絡がなくて。。たぶんダメだったんだと思います。』
弊社CA
『それは、どうなったか気になるね、、』
という状態だったので、たまったまN社の人事担当者様と弊社CAにコネクションがあったので、直接電話して聞いてみようということに。
(この電話できるのが、なかなかすごいですよね。。。イキナリの電話で担当者様と喋ったことないですからね・・・)
しかーし。
この1本の電話から、思いもしない展開に・・・
弊社CA
『はじめまして。(中略)Uさんという方が書類送ってると思いますが、結果いかがでしょうか?』
N社人事担当様
『あー、確かにUさんいましたね。ただ、
履歴書を見ても惹かれるところがなかったので見送りました。』
弊社CA
『そうだったんですね。ちなみに、書類選考通過率はどれぐらいでしょうか?』
N社人事担当者様
『かなり応募も多くて。
5%ぐらいでしょうか』
弊社CA
『それはなかなか厳しい数字ですね。ちなみに
5%に入る人はどんな人でしょうか?通過できない人と何が違うのでしょうか?』
N社人事担当者様
『
履歴書の中に、光る箇所がない人は見送ってます。経歴でもいいし、経験でもいいし、ここは他の人と少し違うな、、と思うような履歴書の時点でアピールできない人は見送ってます。ただ、
ほとんどの人の履歴書は、内容がものすごくありきたりで、書いてあることもほぼ違いがないんです・・・会ってみないことには判断も難しいんですけどね。でも全員と会う時間もないので、、、』
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弊社CA
『なるほど。やはり、そうなりますよね。物理的に会う時間がないと、履歴書から感じれる部分で評価するしかないですし。ちなみに、
書類選考を通過して面接に来られた人は最終的にどれぐらいの人が内定になりますか?』
N社人事担当者様
『内定者が出ないということもありますが、5人来たら、そのうち1人採用になるかならないか。。といったところでしょうか』
弊社CA
『面接に進んた人でも最終的には
20%以下ということですね。ってことは応募者全体でいくと1%未満。最終的に内定になる方ってどんな人でしょうか?』
N社人事担当者様
『チャレンジ精神があるかどうかが大事ですが、
やはりコミュニケーション能力でしょうか。いろんな社員がいますし、いろんな部署がありますし、いろんな顧客・取引先があって、相手が何を考えてて、何を必要としてるのか、わかる人がいいですね』
弊社CA
『当たり前のようですが、そこのコミュニケーション能力がある人って、意外と少ないですよね』
N社人事担当者様
『そうなんですよ。面接の時もそこを見るようにはしてるんですが、面接だけは上手いけど、仕事したらフィットしませんでした、、って人もいますからね(笑)』
弊社CA
『確かに面接も難しいですよね。。現状の採用ニーズとして、どんな人物を採用したいのでしょうか?』
N社人事担当者様
『実は、会社の中で平均年齢が上がってきていることもあり、
若返りを図りたいと思っています。若い人に入ってもらって、
若い人の感覚で仕事をしていかないと、これからの時代の顧客ニーズを把握するのも難しいので。。』
弊社CA
『ありがとうございます。ちなみに、今回書類選考でお見送りのUさんですが、実は弊社でも採用したいと思っているぐらいの人物です。誰にでも気持ちいいコミュニケーションが取れるのが最大の強みで、転職のサポートの仕事をするうえでも強みになると感じています。会ってみたらまず採用したくなるほど、印象が変わると思うのですが、弊社ではなく、御社を受けたいと言われてしまいまして(笑)、、、』
N社人事担当者様
『そんなに、Uさんは良い人材だったんですね。そんなに良い人材ならば、うちの方でも、改めて検討してみたいと思います。現場の責任者にも確認をしますので、少し時間をいただけますか?』
そこから数時間後・・・
人事担当者様から連絡があり、是非とも面接に進んでいただきたいとのことでした。
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そして、選考へ。
Uさんに連絡してみると、『ありがとうございます!!今、N社からも連絡がありました!!!来週、仕事終わりの時間に面接に行くことになりました!!』
と、興奮した様子が伝わるぐらいのLINEが返ってきてました。
面接に行くと決まってからは、Uさんからは『面接対策をしてください』とお願いされたものの、弊社ですることは、ほとんどありませんでした。
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だって、もともとコミュニケーション能力が高いし、弊社でも採用したいと思っているぐらい印象もいいんだから、そのままで全然OK。受け答えの練習も何もしなくても、素の状態で行ってもらっても大丈夫。面接にさえ、行ければどこでも受かりそう。正直、そう思ってました。
書類選考通過ってことは、学歴も経歴も、特に問題ないってことだから、何も心配せず、素直に頑張ってきてください!とお伝えしました。
ただ、1つだけアドバイスしたことが・・・・
履歴書以外に出せるもの。
人事担当者様との電話時に聞いていた、現状のN社の課題。
若い人の感覚で、もっと仕事していかないといけないということについて、それをアピールするためにはどういったことがいいだろうか?と考えて、
アンケートを作成するようUさんにアドバイスしました。
ちょうど、N社の面接に行く数日前に、友人の結婚式の受付をUさんと弊社CAと2人で任されていたということもあり、その受付時間に作成しよう!とプロジェクトを立てました。(受付に集中しろよ!って感じですが(笑))
N社について、競合他社と比べて、若い世代がどういったイメージを持っているか。購入したことや使ったことがないユーザーはなぜ使わない、買わないのか。そういったN社の弱みや課題について、結婚式に参加した友人知人に簡単に答えてもらい、それをオシャレにまとめたものを履歴書と一緒に提出しては?とお伝えしたんです。
もし、そのアンケートの作成をUさんが嫌がるようであれば、N社はやめておいた方がいいし、良い仕事なんてできないって内心は思っていました。また面接時に、そのアンケートに何も興味を示さない、そこから話を広げようとないなら、N社が若い人の感覚で仕事をしていってほしいという課題なんて、口だけの嘘っぱちだとわかる。N社は衰退していくし、不採用になるならそれでOKだ!と割り切っていました。
この
アンケート作成が、双方にとっての踏み絵になると思ったんです。
でも、予想通りにUさんは喜んでアンケートを作成し、それを持って当日の選考へ。
もう、結果は書かなくてもいいですよね?
人事担当者様はアンケートにしっかりと食いつき、1次面接は突破。
数日後の役員面接も突破。
何の問題もなく、内定までスムーズに進みました。いよいよ、入社日が近づいてきましたね!Uさん、マジでファイティン!!
さらにさらに、N社の人事担当者様からは、弊社の事業内容や面談している時に候補者を見ているポイントなど色々と聞かれて、すごくいい機会になったとお礼を言われました。
最終的には、N社の人事担当者様の転職相談まで、乗る展開に。(ナニこの展開!)
まあ、冗談半分の相談ですので、転職することはないかと思いますが、N社の人事担当者様の転職をサポートするようなことがあれば、それもインタビューしたいですね!(笑)
さて、いかがでしょうか?
人材紹介会社って、あんまりイメージがないこともあると思いますが、SHERPAは他とはちょっと違う気がするぞ、、、と感じていただけたらなら幸いです。
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この夏は、特に求職者様と法人様からの口コミ紹介が多くて、多忙でした。。(夏は例年ヒマなんですけどね)
秋から冬にかけては、ご相談も多くなるので、求人情報だけではなく、少しでも多くの転職事例やお困りケースを共有しながら、サポートできればと思っています。
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラフォー。