転職してイキイキと働きながら、年収がアップしたり、プライベートの時間がより充実する方がいる一方で、そういった転職ができない方だったり、そもそも良い求人が見つからないという方がいます。転職エージェントとして感じる転職できない人の共通点。今回はそんなお話。
保留癖が凄い。
転職できない人の共通点で、最も大きいのはコレだと思います。
それが保留グセ。
現在では、新卒で中途でも多くの方が求人サイトだったり、転職サイトを利用することが一般的になりました。
一部、知人友人から誘われるリファーラル採用だったり、高条件で引き抜きをされるヘッドハンティングだったり、自分で企業のwebサイトを調べて自己応募する人がいるかと思いますが、まだまだそういった方よりも、転職サイトを使う人の方が多いかと思います。
（関連記事/なぜ、看護師はわざわざ転職サイトを使って転職するの？）
さて、求人サイト経由だったり、転職エージェントを利用するとなると、基本的には担当者がつくかと思います。応募したいと思った求人先への窓口となってくれて、当該企業の担当者と連絡を取ったり、推薦をしてもらったり、面接日時の調整を行なったり、色々と取り計らってくれるかと思います。
担当となっているエージェントが、面談の中でご本人の転職理由だったり、経歴をお聞きしたうえで、非常にイイんじゃない！？と思えるような求人をシェアできたとします。転職できる人や、一歩踏み出すことで人生が変わっていく人は、基本的にこのタイミングで、声が弾み、足が動き、自分の目と耳で直接触れようとするので、縁を掴むことができます。
もちろん、行動に移すことで多少のリスクはつきものだと、ご本人も理解していますが、そのリスクは背負わないと転職することで得たいと思っているリターンを手にすることはできないとわかっているですよね。
でも、転職できない人は、皆が共通して口を揃えて言います。
「ちょっと検討します」
「保留でもいいですか」
おそらく現代病とでもいえる保留症候群。
これ、長いこと転職エージェントをやってて面談を重ねるとわかるんですよ。検討もしてないし、保留ともちょっと違うことが。何よりリスクが嫌いで、環境が変わることが何よりも嫌。（転職は無理です・・・）
では、本人は何をしているか？
何もしていないんです。というか、何も考えてないんです。
（もちろん、転職エージェントの方が、本人のご希望などを無視したチンプンカンプンな求人提案などをしている場合もありますが・・・）
この保留グセが、圧倒的第1位の共通点だと思います。
レスが圧倒的に遅い。
さて、転職活動をしている方というのは、これまたほとんどの方が現職中なので、それなりに忙しい毎日を送りながら、その傍らで転職活動をするわけです。
ただ、同じように仕事しながらの転職活動でも、転職できる人と、そうでない人では、レスポンスの速さが圧倒的に違います。
もちろん、勤務中でも自由にスマホを触れたり、連絡を返すことができる環境と、そうでない環境ではレスポンスが違って当たり前だと思いますが、そういう次元の話ではないのです。（笑）
レスポンスが早い方というのは、たとえ仕事が忙しくても、自分が連絡を返せるタイミングになれば、できるだけ早急に連絡をするようにする姿勢があります。
要は、自分がボールを長く持たず、早く意思決定を行い、相手に連絡をする。
これができるので、担当エージェントとしても、その人が最速で連絡をしてくれている様子は間違いなく伝わりますので、安心感や信頼感につながります。ここは物凄く重要です。
しかし、レスポンスが遅い方は、一体この数時間、数日、数週間なにをしてたんだ？というぐらい遅いです。
これは転職エージェントとして、間に入っていると、けっこうストレスを感じますし、そもそも何してんの？やる気あるの？自分の転職のことじゃないの？と思うことは多いはずです。（連絡が遅くて信頼関係が築けない方に関しては、もう勝手に自分でどうぞ〜！こっちが転職しましょう！とお願いしてるわけじゃないしねって感じになるはずです。）
ほとんどの場合は前述の保留癖があることや、相手を思いやるビジネスマナーの欠如だと思います。
こうなってくると、エージェントとしても、しっかりレスポンスのある求職者様のサポートの優先度を上げていきますし、いわゆる良い求人が入ったとしたら、そういった信頼関係の築けている求職者様に先に情報共有をしたくなります。だって人間だもの。
（関連記事/『いい求人があれば転職したい』と言う人ほど、転職できないカラクリについて。）
クチコミばかり見る。
最後は、これ。
これもスマホが普及してからは、ものすごい影響がありますね。
お腹が減ったからラーメン屋さんに入ろうか！という時でもクチコミを気にしてしまうし、NetflixやAmazonプライムで映画を1本観る時でさえ、クチコミを見たりする人は多いでしょう。なので、人生を左右するかもしれない転職においても、自分が働くかもしれない職場の評判は？クチコミは？どうなっているの？と気になるというのは気持ちとしては十分わかります。
でも、です。でも。
転職サイトのクチコミなんて、基本的には辞めた人が書いている場合が多いですし、そこで働いてこともないような、どこの誰かもわからない人が勝手に書き込んでいる場合もあります。基本的にはネガティブなことしか出てこないんですよ、そもそも構造的にね。
そんな何処の誰かもわからないような、当てになるかどうかもわからないようなクチコミばかり見て、自分のキャリアを大きく影響されるのではなく、自分自身の感覚だったり、判断軸でしっかりと考えた方がよくないですか？（関連記事/100回のネットサーフィンより、1回の面接見学。）
そのためには、求人情報の共有が担当のエージェントからあった際には（これがメールであっても電話であっても）積極的に質問をすることです。
ほんと、求人情報の共有をしても、思考回路が停止している人や、とりあえず情報を取ることばっかり意識して意思決定することができない人ほど、求人について全然質問がないですね。興味ないのかしらっていうぐらい。
『今回お伝えしている求人についてご質問やご不明点、聞いておきたいことありますか？』と確認しても、『特にありません』と返ってきます。
まあ、こう思うと全部繋がってると思いませんか？
自分の頭でしっかりと考えてないから保留をする。保留するからレスポンスもスピーディにできないし、相手への配慮などもできない。自分の判断軸がないからクチコミばかりみて、迷走ばかりする。結局、意思決定することができない。
意思決定するって、けっこう疲れるんですよ。だから保留にする気持ちもわかる。（関連記事/転職で疲れる人、疲れない人の特徴。）
でも、「転職しようかな」って思うことは人生の岐路に立っているかもしれないんです。そんな時に保留ばかりしてると、決断する力は衰えますよ。何も考えることができません。そして何もかも億劫になってしまいます。
そうならないためには、普段から意識しないといけません。
（関連記事/やりたいことがわからない、という看護師様へ。）
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・保留せずに、なるべく早く自分で決断する。（自分がどう感じ、どう思うのか、そういった感覚をすごく大事にしてほしいです）
・普段から、レスポンスを意識する。
・クチコミは参考程度にとどめる。
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いかがでしたでしょうか？
1つだけ当てはまる方もいれば、すべて当てはまる方もいるかもしれません。
転職できる人とは、そもそも思考回路やマインドが全然違いますから、少しずつ変えていきながら、より良い自分らしいキャリアを歩んでいけるように参考にしていただければ幸いです。
（関連記事/転職の軸って何ぞや？）
≪今回のコラム寄稿者≫
YU/SHERPA代表コンサルタント
自動車、IT、美容、金融業界のマーケティングに
精通し、29歳で医療系人材業界へ。その後、独立。
戦略的な提案で法人と個人から信頼を得る、
日本でもレアなMBA/FP保有キャリアアドバイザー。
一男一女を持ち、学生から既婚者の悩みに
共感できる、パンケーキ好きのアラフォー。
